韓国ドラマ『軍検事ドーベルマン』軍法廷を舞台にした痛快復讐劇【ネタバレレビュー】

軍検事ドーベルマン 韓国ドラマ

2022年2月から4月にかけて韓国tvNで放送されたドラマ『軍検事ドーベルマン』。軍法廷というタブーに触れながらも、スタイリッシュに主人公の復讐劇を描き、視聴率はうなぎ登り。2022年上半期の月火ドラマの中で視聴率No.1を獲得した。24年7月からはNETFLIXでの配信が始まり、再度注目が集まっている。

【軍検事ドーベルマン】あらすじ

ト・ベマン(アン・ボヒョン)は金のためなら法廷で不正を行うこともいとわない腐った軍検事。悪徳弁護士ヨン・ムング(キム・ヨンミン)に弁護士として雇ってもらうため、5年間の軍生活を終える日を待ち望んでいた。除隊を一カ月前に控えたある日。新任・軍検事のチャ・ウイン(チョ・ボア)が現れる。謎めいたウインに対し、自分が除隊するまで事を起こすなとベマンは忠告する。そんな時、軍需企業IMディフェンス会長のノ・テナム(キム・ウソク)が性的暴行を行う事件が発生する。被害者のセナは友人ウインに助けを求めるがー。

【軍検事ドーベルマン】のみどころを解説!

悪徳検事が正義の検事に!?痛快な復讐劇

主人公の軍検事ト・べマンを演じるのはアン・ボヒョンだ。『梨泰院クラス』で主人公パク・セロイを苦しめる悪役を演じ、日本でも一気に知名度を高めた。ト・べマンは中卒で司法試験に合格したものの、その学歴があだとなって職に就けずにいた。そんな時、弁護士ヨン・ムング(キム・ヨンミン)が、5年間軍検事として働けば自分の法律事務所で雇うという話を持ち掛ける。ムングは、べマンを軍検事にすることで軍法廷を自由に操ろうとしていた。序盤は悪徳弁護士ムングに従って、不正な裁判を行っていたべマンだが、チョ・ボア演じるチャ・ウインとの出会いによって人生が変わる。

べマンの任期が終わる直前に、軍検事としてやってきたのがチャ・ウインだ。チャ・ウインは父親の死に女性初の師団長ノ・ファヨン(オ・ヨンス)が関わっていることを知り、べマンに近づく。べマン自身は忘れていたが、べマンの両親を事故にみせかけて殺したのもノ・ファヨンだった。ウインはべマンにこの事実を思い出させ、ファヨンに罪を償わせる計画にべマンを引き入れたかった。

記憶を取り戻しファヨンへの復讐を誓うべマンは、ウインと協力してファヨンの忠臣たちの悪事を次々に暴いていく。法廷で完膚なきまでにファヨンの仲間たちを裁いていく様子は痛快だ。「俺がお前の忠犬になる」というべマンのセリフの通り、ウインがブレーンとなり、べマンが敵を倒していく。主人に忠誠を誓い敵にかみつくドーベルマンのごとく悪事を暴いていくべマンの活躍はまさに爽快だ。

べマンとウインのコンビネーションもさることながら、ウインの協力者であるカン・ハジュン(カン・ヨンソク)の存在にも注目したい。昔ウインに助けてもらった恩があるハジュンは、ウインの過去を知り復讐に協力する。法律で闘うべマンとウインに対し、企業の社長という立場のハジュンは2人とは違った角度からファヨンを追い詰める。ハジュンの存在が物語のスパイスとなり、一層楽しませてくれた。

アン・ボヒョン×チョ・ボアのバランスが抜群

『軍検事ドーベルマン』を制作にするにあたって、「ト・べマン役はアン・ボヒョンしか思い浮かばなかった」と語っていたチン・チャンギュ監督。その通り、べマン役にアン・ボヒョンはぴったりとハマっていた。元ボクシング選手という屈強な肉体に鋭い眼差し。一度噛みついたら離さないドーベルマンのようなべマンをうまく体現していた。

一方、父親をノ・ファヨンに殺されたチャ・ウインを演じたチョ・ボアも負けていない。これまでロングヘアの印象が強かったが、きりっとしたショートカットの髪型が様になっていた。ハジュンという協力者はいるものの、これまで1人でファヨンを倒すために戦ってきたウイン。大きな悲しみを背負いながらも、強い意思で目的を果たすために突き進む姿がカッコいいキャラクターだ。

ラブストーリーの要素はほぼない本作だが、ノ・ファヨンへの復讐を果たすためにタッグを組んだ2人のバディとしての相性がすごく良い。お互いが自分の強みを活かして敵を追い詰めていく。お互い自立しているけど信頼し合ってる、という絶妙な距離感がうまく表現されていたし、ビジュアルのバランスも良くて物語に自然と没入させてくれた。

韓国初の舞台は軍法廷!軍の闇に迫るストーリーにハラハラが止まらない

これまでも『D.P.-脱走兵追跡官-』などで韓国軍の過酷さやいじめなどについては描かれてきた。本作でも、軍隊内の事件を裁く軍法廷を通して、軍隊内の腐敗や過酷さが描かれる。

特に印象的だったのが、ファヨンの息子ノ・テナムの入隊後のエピソードだ。女性初の師団長として華々しい功績を残すファヨンに対し、息子のテナムは問題ばかり起こしている。兵役も逃れようとしたが、他の問題を隠すためファヨンの指示で仕方なく入隊することに。前線に送られ意気消沈するテナムだったが、同じ部屋のピョン一等兵に親切にしてもらい、なんとか辛い日々を乗り切っていた。

しかしある日、ピョン一等兵が銃を乱射するという事件が起こる。上官からいじめを受けていたピョン一等兵は、これまで何を言われてもいじめを耐え続けていた。だが、母親を馬鹿にされ、これまでため込んできたものが爆発。宿舎で銃の乱射事件を起こしてしまう。複数人が死傷する大惨事となり、ピョン一等兵は軍法廷で死刑判決を受ける。

「軍では上司が法律」というセリフが出てくるが、理不尽であってもそれを我慢することが当たり前だとされる軍の闇が垣間見える。ピョン一等兵が起こした凄惨な事件は到底許されるものではないが、彼に同情せずにはいられない。このストーリーは緊迫感たっぷりに描かれ、視聴者に強い印象を残した。

【軍検事ドーベルマン】配信情報

2024年10月現在、U-NEXTとNETFLIXで配信中。

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