映画『罪の声』実話を元にしたサスペンス映画!ネタバレレビュー

罪の声 邦画

この記事では2020年に公開された日本映画「罪の声」の概要、あらすじ、レビューをご紹介します。

【罪の声】とは?

「罪の声」は、2020年10月30日に公開された日本映画。お菓子に青酸ソーダを混入させると企業を脅迫し、世間を震撼させた未解決事件「ギンガ・萬堂事件」を巡る2人の男性の運命を描いたミステリー作品です。原作は2016年に発表された塩田武士の同名小説。第7回山田風太郎賞を受賞した作品で、週刊文春のミステリーベスト10で第1位、第14回本屋大賞3位にも選ばれた人気作。実際に起きた「グリコ・森永事件」をモチーフとした内容が話題となりました。

監督は「いま、会いにゆきます」の土井裕泰

監督は「いま、会いにゆきます」や「涙そうそう」「ビリギャル」の土井裕泰。脚本はドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や「重版出来!」でも土井裕泰とタッグを組み、「MIU404」などを手掛けた野木亜紀子が担当しました。主題歌はドラマ「テセウスの船」で大きな話題となったUru。

日本アカデミー賞で12部門受賞!

第44回日本アカデミー賞では、最優秀脚本賞をはじめ、優秀作品賞、優秀監督賞、優秀主演男優賞、優秀助演男優賞など12の部門で受賞しました。特に主人公の曽根俊也と同様に幼少期に自らの声を事件に使用され、壮絶な人生を歩んだ生島聡一郎を演じた宇野祥平は日本アカデミー賞の他、日本映画批評家大賞など、その年の助演男優賞を総なめにしています。

【罪の声】あらすじ

1984年、「くらま天狗」を名乗る犯行グループが、大手菓子メーカー「ギンガ」のお菓子に青酸ソーダを混入する、という内容の脅迫文をマスコミや警察に送り付ける事件が発生する。さらには「萬堂」など、6社の菓子メーカーに同様の脅迫文を送り付け、世間を騒がせたが、結局犯人の逮捕には至らないまま時効を迎える。

あれから30年が経ち、京都でテーラーを営む曽根俊也は、自宅であるカセットテープを発見する。そのカセットテープには「京都に向かって 1号線を2キロ…」と何かを読まされている幼い俊也の声が聞録音されていた。不審に思った俊也がその内容を調べると、30年以上前に世間を震撼させたギンガ・萬堂事件で使用された子どもの声だということが分かる。自分の声が知らない間に犯罪に利用されていたことを知り、俊也は愕然とする。

同時、犯行グループが会合に利用していた料亭を見つけた曽根は、犯行グループの1人、生島の2人の子どもが、自分と同様に犯行に声を使われた子どもと同年代だということを知る。生島の子どもが通っていた学校を訪れた俊也は、ある日を境に生島一家は蒸発してしまったことを聞かされる。

一方、社会部に転属となった大日新聞の記者・阿久津は、昭和の未解決事件の特集のため、ギンガ・萬堂事件について再度取材をすることとなる。当時を知る上司との会話で、犯人グループの目的が身代金ではなく、株価操作だった可能性を知る。俊也と同じく、当時会合に使われた料亭にたどり着いた阿久津は曽根という人物が、ギンガ・萬堂事件を調べていることを知る。

阿久津は話を聞くため、俊也が営むテーラーを訪ねた。妻と幼い娘を思い、一度は阿久津のことを追い返した俊也だったが、声を使われた2人の子どもの消息をつかみたい俊也は、阿久津に連絡をとり、「俊也は取材に協力する代わりに、行方不明になった2人の子どもの行方を探してほしい」と阿久津に依頼する。わずかな手がかりを元に2人の子どもの消息をたどる俊也と阿久津。そして、ついに生島の息子である生島聡一郎を知る人物にたどり着く。

【罪の声】レビュー

実際に起こった劇場型犯罪をモチーフに

「劇場型犯罪」の先駆け的となった「グリコ・森永事件」。詳しくは知らなくても名前だけは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。この事件自体は私が生まれる前の事件なので、私自身も詳しくは知らないものの、昭和の未解決事件として大変有名な事件です。そんな「グリコ・森永事件」をモチーフとした「罪の声」は、まさに、「グリコ・森永事件」の裏にはこんなドラマがあったのでは?と思わせる、フィクションとノンフィクション的要素をうまく融合させた脚本になっていると思います。

事件に使われた声が自分の声だと気づく緊張感溢れるシーンから始まり、その後は次々に真実が明らかになり、息つく間もなく物語が進みます。140分と少し長めですが、途中まったく中弛みすることもなく、テンポの良いストーリー展開が秀逸です。

宇野祥平の演技が圧巻!

また、その素晴らしい役作りとお芝居に称賛を受けた宇野祥平さん演じる生島聡一郎の登場シーンは本当に素晴らしくて、その畳の部屋でうなだれるそのビジュアルだけで、聡一郎の壮絶な人生を物語っており、お見事の一言。

ミステリー作品でありながらも、「犯行グループに声を使われた子ども」にスポットあてた本作は、観賞後にずっしりとした重みを残します。大人になるまで、自分の声が事件に使われたことを知らず、家族を持って幸せに生きてきた俊也と、突然すべてを奪われた生島姉弟。それぞれの歩んできた人生は対照的でしたが、自分の意思とは関係なく犯罪にに担刺さられた子どもたちを思うと、胸が締め付けられました。

 Information

製作:日本/2020年
公開日:2020年10月30日
上映時間:142分

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